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  • 教育情報部

高1「国際探究」 専門講座を実施しました。

6月23日(木)、高校1年生の総合的な探究の時間「国際探究」にて「専門講座」を行いました。


今回のこの専門講座は、SDGsの各分野で解決に向けて実践的に研究や取組を行っている専門家の方々を講師にお招きし、その活動や研究についての講話から、現在の地域や世界の課題やその解決策について学ぶものです。

今回、4名の講師の方より講座を行っていただきました(うち1講座はリモートにて実施しました)。生徒は自身の関心に基づいて4講座から1つを選択して受講しました。



講座1『フードバンク活動について』

(関連する SDGs…「1.貧困をなくそう」「2.飢餓をゼロに」「12.つくる責任 つかう責任」)

一般社団法人フードバンクあきた 代表理事 林 多実 氏



講座2『取りこぼしのない社会のために ~セクシャリティを通して考える平等~』

(関連する SDGs…「5.ジェンダー平等を実現しよう」「10.人や国の不平等をなくそう」)

秋田プライドマーチ実行委員会 共同代表(国際教養大学4年)  伊藤 月菜 氏



講座3『BBQ とキャッチボールから考えるまちづくり』

(関連する SDGs…「11.住み続けられるまちづくりを」「8.働きがいも経済成長も」「4.質の高い教育をみんなに」)

一般社団法人ドチャベンチャーズ 代表理事 柳沢 龍 氏



講座4『アオコから発電 ~ゴミの電力資源化~』 ※リモート実施

(関連する SDGs…「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」「13.気候変動の緩和と適応に向けた能力を強化する」「14.海の豊かさを守ろう」)

秋田大学大学院理工学研究科 准教授 カビール ムハムドゥル 氏




地域や世界の課題の解決に取り組んでいらっしゃる講師の方々から、具体的な取組についての話を聞くことで、SDGsが指摘する課題について、改めて理解を深めることができました。また、探究に必要な考え方や姿勢についても教えていただきました。そしてさらに、自身の学校生活や進路などについても改めて考える機会ともなったと思います。



講師の皆様、誠にありがとうございました。



講座終了後の、生徒の振り返りの一部を紹介します。


講座1

「自分たちが住んでいる秋田で行っている活動に焦点が当てられたお話だったからこそ、より身近に自分の生活と結びつけて聞くことができた。フードバンクあきたに寄せられた手紙やメールについて聞いて、その多さに驚くとともに、改めて素敵な取組だなと思った。林さんがお話の中で『困ったときは誰かにSOSを』とおっしゃっていたのが印象に残っている。フードバンクのような大きな取組を起こす力は今の私にはないけれど、いざというときに頼れる存在がいて、自分自身も『この人なら信用できる』とSOSを発してもらえる、そんな関係を周りと築いていきたい。」


「フードバンク活動は、単に生活が苦しい人々に食料支援をすることだと思っていたけれど、支援がそのような人々に寄り添うような内容で、感銘を受けた。特に、依頼人の家族構成などの特徴を把握して支援するところが素晴らしいと思った。最近では大学生への支援量が増加しているということに驚いた。また、秋田県で食品ロスが減らない理由として、気遣いなどの県民性の問題があることに納得した。」


講座2

「LGBTQや色々なセクシャリティについて学ぶことができました。『多様性を認め合う』というのは結構難しいことだと思っていましたが、嫌なことは嫌と言う、相手に当たり前を押し付けない、常に周りに色々な人がいるという想定をするなど『基本的なコミュニケーション』が、多様性が受け入れられる社会の根本にあるんだ、ということが学べてよかったです。GDP世界3位の先進国でありながら、ジェンダーギャップ指数156か国中120位というジェンダーの面で他国に遅れを取っている日本で、今すぐにでも法の下の平等に基づく多様性が認められる社会を作る必要があると感じました。また、私個人でできることを探して積極的にみんなにとって暮らしやすい社会を作るための行動をしていきたいなと思いました。」


「最近は『ジェンダー平等を達成しよう!』と言っているのをよく耳にして自分も貢献したいと思っていたが、いざ「じゃあ何をすれば、どんな状況になれば達成したといえるの?」と聞かれると難しく、私は簡単に答えることができなかった。今までは自分の気持ちや状態を分類するのが普通だと思っていたけどそれは私の中の普通であって、表現方法はたくさんあるんだろうなと思った。今回の講座の中で出てきたグラデーションで表現するっていうのはとても素敵な方法だと思った。互いの違いを尊重して、他の人と違うことが特別なことと思われないような環境づくりができるように日頃のコミュニケーションから心がけようと思う。」


講座3

「今日の講座で、『タクティカル・アーバニズム』という言葉を教えていただいた。講座の始めに、学校に残したいものについて考え、それをまちに置き換えて考えることで、私達市民の小さなアクションから長期的な変化やムーブメントにつなげていくことができるということお話があり、とても感銘を受けた。役所と市民とのキャッチボールがあってこそ、良いまちになるという考えが強く印象に残っている。また、愛すること、偶然を最大限味わうことのできるまちも、良いまちであると学んだ。私は大勢の前で自分の意見を話すことが苦手なため、だからこそまずは、一対一のときに本音で話し合うことができるようにしたいと思った。高校生の今から、どんどんチャレンジしていきたい。」


「そのものや人々を応援したいという気持ちから、町づくりができることを知った。小さな行動から長期的な変化に繋げることができる。高校生の私たつにできることなんて少ない。あったとしても行動できずに終わる。これが今までの私の考え方だった。しかし、今日のお話を聞いて、周りの人に相談してみたり、先生方をもっと頼ったりして、自分のやりたいことをもっとやりたいなと思った。人との関わりをさらに深めることから始めていきたいです。」



講座4

「自分はアオコの発電に関する講座を聞いた。生物分野や化学分野、環境問題などが複雑に絡み合っていて、内容こそ難しかったものの、根本には同じような考え方があるように感じた。着眼点や課題設定、実験のやり方や結果への過程は、高校生の自分にとっても参考になる部分が多いと思った。内容に関しては、現時点では課題も多いものの、廃棄物を減らしエネルギーも入手ができるという一石二鳥な考え方はとても自分には思いつかないようなことだった。そして燃料電池や生態系への影響など、今までの自分たちが習ってきた分野の発展のような内容を今の地球の課題解決へと活用するのはかなり刺激的で面白かった。」


「カビール先生の『実験は最終手段』、『一番大切なのは頭の中で仮説を立てたり考察をしたりすること』という言葉が心に残りました。実験結果を通して別のことに応用したり、新たな疑問を見つけたりすることはとても大切ですし、必要なことだと思います。またそういったときには物事を様々な角度、視点で考えるべきです。そのために色々な分野の知識を身に着けていないといけないと思いました。このアオコの研究も、化学や生物など様々な分野が絡んでいました。内容は難しかったですが、とても興味深かったです。」






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