目指せ!読み聞かせの達人 ~地域のために私たちができること~
中等部では学校独自の教科「JEコミュニケーション」で、日本語や英語など、言葉をツールに、より良いコミュニケーションについて考えたり、実践したりする活動を行っています。
中等部1年生は、この学習の中で、「地域の保育園児へ絵本の読み聞かせをすることで地域へ貢献したい」と考え、学習を進めることにしました。企画のアイディアや具体的な進め方は、中1生の代表である評議委員会が全て考えます。
企画を考える中で、「読み聞かせの練習の際、話し方や朗読のコツについてプロの方からぜひ学んでみたい」ということになりました。
そこで、現在、秋田でフリーアナウンサーとして大活躍している相場詩織(あいばしおり)さんをゲストティーチャーにお迎えし、「目指せ!読みきかせの達人」と題した学習会を行うことになりました。
相場さんは、本校(高校)の第47期卒業生で、わたしたちの学校の先輩です。今回の企画について相談したところ「後輩の学習のお手伝いができるなら」と、快く引き受けてくださいました。
相場さんはわたしたちに、一番はじめにこんなことをお話しくださいました。
「あなたはなぜ、話す力を身に付けますか?そして、話す力は、なぜ大切だと思いますか?私は、『自分の思いや考え、気持ちなどを、相手にしっかりと伝えられること』は、とても素敵なことだと思います。それがしっかりとできるようになるために、話す力を付けることはとても大切だと思っています。ですから、みなさんには、まず『自分は相手に何をどのように伝えたいのか』をしっかりともつようになってほしい。それがあれば『どうやって伝えるか』を考えるようになり、話し方のテクニックについても身に付くようになっていきます。」
『相手に伝える』基本の考え方をしっかりと押さえながら、滑舌をよくするための腹式呼吸や、母音を明確に発音するトレーニング方法などを教わりました。プロの方が毎日行っているという練習法を直接教わることができ、わくわくしてきます。
その他にも、相手の目を見て話すアイコンタクトやその場の状況に合った表情や話し方、話す相手の年齢や状況を考えて話し方を変えることなど、たくさんのことを教わりました。
「相手に物事を伝えるためには、自分が、その物事について徹底的に調べ、きちんと理解することが大事です。私はテレビで10秒間、お話を任されても、その内容について、とことん調べます。自分できちんと理解するまで、何時間もかけて納得するまで調べます。そうすると、相手に伝えたいこと、こう伝えればよく伝わるんじゃないかな、ということが見えてくるし、話すときの自信にもつながります。」
「普段から、自分の興味あることや面白いなとおもったこと、世の中の出来事など、様々な話題をキャッチしてほしい。そして、それに対して『自分はこうだと思うなあ』、『私はこのことについては反対!なぜなら…。』など、自分の思いをアウトプットする習慣を身に付けてほしい。それはきっと、あなたを自己表現上手にしてくれます。」
お話の後、相場さんは実際に絵本を読み聞かせしてくださいました。
短いお話なのですが、相場さんのすばらしい読み聞かせに、私たちはあっという間に引き込まれます。
きょう学んだことをさっそく生かしながら、読み聞かせの達人を目指してがんばります。相場さん、お忙しいところ、本当にありがとうございました。