国際教養大学 モンテ・カセム学長をお招きして、進路講演会を行いました。
10月2日(月)の5・6校時は、国際教養大学からモンテ・カセム学長をお招きし、「グローバルリーダーシップとは? ~想像力と忍耐力の接点で生み出すイノベーション~」という演題で進路講演会を実施しました。
カセム学長は、立命館アジア太平洋大学学長、大学院大学至善館学長を歴任した後、2021年6月から国際教養大学理事長兼学長に就任され、多方面でご活躍されている先生です。
今回の講演会は、中等部・高校の全生徒が参加し、リモートと対面に分かれ、前半はカセム学長によるご講演、後半はグループディスカッションを通して意見交換を行いました。
「どんな時にリーダーを必要とするか」、「リーダーへの期待は何か」、「表舞台と裏舞台でのリーダーの魅力は何か」をテーマとし、生徒たちは真剣にグループディスカッションに取り組んでいました。
本講演会を通して、グローバルリーダーシップに関わる多様な見方・考え方を働かせるきっかけになったのではないでしょうか。
生徒の感想からも、いろいろやってみようという前向きな意思やグローバルリーダーになるために感性と理性を磨こうという気概が伝わってきます。一部ですが、生徒の感想を紹介します。
「『グローバルリーダー』とはどういうものか考えるきっかけになりました。グローバルリーダーはどんな対立があっても中立な立場で幅広い見識を持ち、前で仕切ったりするような素質を持つだけではなく、人々を支えたりときには寄り添ったりできる、そういう能力が必要なんだと思いました。また、国際教養大学は秋田の食糧問題や人口減少問題など地域に関わる研究もされていて地元に貢献しグローバルな視点で物事を考える能力などを養えると思い、大変魅力を感じました。自分の将来の進路について改めて考えるきっかけになりました。ありがとうございました。」
「学長のお話を聞くのは、一年時のアオコで発電と合わせて二回目でしたが、今回も興味を惹かれる内容がたくさんあり充実した時間を過ごせました。グローバルリーダーとは、といった話を何度か聞いてきた中でも、一番解像度が上がったのが今回でした。お話の中で、特に私が今後身につけたいと思ったスキルは周りに敏感になることと、適切に相手に情報を伝えることです。スター・ウォーズの例にあったように、周囲から細かな情報を感受し自分の情動を把握することができても、その感動や焦りが相手に伝わなければコミュニケーションは不十分な状態になってしまいます。自分が何からどのような情報を得、それをどうしていきたいのかを相手に明確に伝えるという能力を今後鍛えていきます。」
「学際的専門性について、3つの具体的な研究例から学ぶことができた。加速度的に進行する現代社会の諸課題を踏まえて、人間と機械との共存や、人間性をどのように組み入れていくかという点においてリベラルアーツの価値が問われるのだと感じた。これから出現する新しいものを私たちはまだ理解していないけれど、その中に人間をどのように位置づけるかということを考えることが重要だと感じる。リーダーの役割の一つに、専門性の折衝ということが挙げられており、示唆に富んでいると感じた。さらに、素早い意思決定と軌道修正を可能にするために必要なものは現場との信頼関係であるという点もとても印象に残った。良い足と良い目を持って、あるもの、みたものをすべて記録して、後世についでいくことに価値があると思う。やってみるから学べることはもっと多いという言葉を忘れず、理性と感性を磨いていきたい。」
「今回の講演では、グローバルリーダーに必要な素質がわかった。特に端的に話をまとめることや視野を広げたくさんのことにチャレンジすることは今からでもできると思うから日々意識してやっていきたい。AIUは、外国と密接に関わっていて海外のことばかり勉強していると思っていたけれど、竿燈まつりなどといった秋田の伝統にも触れることができると知ってとても興味深いと思った。AIUは秋田の誇れる学校の一つでもあるから今日の講演を自分の進路の参考にしたい。」
講師を務めてくださった国際教養大学のカセム先生、本当にありがとうございました。