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  • 教育情報部

創立60周年記念プレ事業として、講演会を行いました。

秋田南高校は、来年度、高校創立60周年を迎えます。

10月4日(月)、後期始業式の日に、60周年記念プレ事業として、中高の全校生徒を対象に記念講演会を行いました。


今回の講演会は、新型コロナウイルス感染症対策のため、会場の中等部体育館棟アリーナには高校3年生のみが入る形として、中等部3学年と高校1~2年生はそれぞれの教室にてリモート配信の形式で実施しました。


講師をお務めいただいたのは、本校OB(高校21期)の髙橋大輔さん。


探検家として、これまで50以上の国を旅して、著書も多数出されている方です。

2005年には、ロビンソン=クルーソーのモデルとなった人物の住居跡を発見したことが大きな話題となりました。この話は高校の英語の教科書にも掲載され、また髙橋さんの著書は、読書感想文コンクールの課題図書にもなりました。


今回、世界を舞台に活躍されている先輩をお招きして、貴重なお話を伺うことができました。



講演のタイトルは、「君に贈る第60番目の言葉」。

髙橋さんのこれまでの探検家としてのご経験をもとに、体験から得た思いを60の言葉にして、人生を切り拓くためのメッセージを語ってくださいました。




一人一人の心の“火”に息を吹きかける、重みのあるメッセージの数々に、生徒たちは引き込まれていました。


そして、『獨立自尊』。


本校の校訓であるこの言葉についても、ご自身の思いを語ってくださいました。


「この言葉は、この学校に入って得た、人生で大切な言葉です。自分をちゃんともっている、自分の足で立っている。この言葉がなければ、他人に対する愛も生まれない。自分の足元がしっかりしているからこそ、他を思いやることができる。この言葉こそが、この学校で得た大きな価値観です。皆さんもこの言葉を胸に、色んな苦難を乗り切っていってほしいと思います。」


最後に語ってくださった、60番目の言葉は、『経験から 自分名言を生み出せ』。


「他人の言葉からではなく、自分の経験から自分だけの言葉を生み出してほしい。それがあなたの人生の名言になるのです。」

生徒たちは、創立60周年の記念の年を前に、先輩から素晴らしいバトンをいただきました。



講演後には、会場の高3生だけでなく、オンラインでつないだ教室の生徒からも、画面越しにたくさんの質問が出ました。



髙橋さんは、生徒からの問い一つ一つに丁寧に向き合って答えてくださいました。



その後、事前に参加を希望していた中高の約20名の生徒と、「先輩と語る会」を行いました。

ここでも髙橋さんは、様々なエピソードを交えて熱い思いを語ってくださいました。





予定の時間が過ぎても、先輩の言葉に熱心に耳を傾ける生徒たち。


大幅に時間を延長して、生徒と語らってくださいました。




終了後に生徒が書いた、振り返りの一部を紹介します。


「最後の『自分の言葉で名言を作る』という言葉にははっとしました。私は物語が大好きでよくその登場人物の表現やセリフを真似したり、その名言を心に留めて今まで生きてきました。しかし、今日の高橋さんの話から、誰かの言葉にいつまでも頼ってる訳には行かないなと思いました。今年受験を迎え、大きく人間として成長する私自身、他人の言葉を借りるのではなく自分自身で表現を、名言を作っていくのはとても大事だと思いました。ですが、一概に他者の言葉を聞き入れないという訳ではありません。多くの人達から学んだこと、名言、格言などから自分自身の唯一無二の考えを導き出して、1歩ずつ前に進んでいこうと思える、そんな講話でした。学校の節目の年に相応しい有意義な時間になりました。」(高3)


「予想以上に哲学的で興味深いお話だった。『勉強をする理由は知らないものを知るためだ』という言葉には共感した。高校での勉強はあくまで知られていることを理解するための学びだと気付いた。数年後、世界が知らないことを自分で見つけ出すためにもっと勉強を頑張りたいと思った。」(高3)


「どのお話も自分の想像では思い付かないようなことばかりで刺激的でした。特に印象に残ったのは、『職業は自分で作る』というお話です。私は2年生の時、今ある職業の中から何を選べばいいか迷っていたので、このお話は衝撃的でした。職業をはじめ既存のものに囚われずに自分の可能性を制限せずいろいろなことに挑戦し、『おもしろい』と思った方向に進むべきだなと感じました。」(高3)


「私はこの講演を聞いて気付いたことがあります。それは、人が生きる意味とは、自分が幸せになることだと考えれば、幸せの定義は人によって異なるために、『自分名言』を探して見つけることが大切なのだということです。また、それを達成するためには、自分の知りたいことや不思議に思うことにどんどん触れたり、もしくはそれらを考えたりすることで、様々な経験をすることが欠かせないのだと思いました。」(高2)


「この講演で衝撃を受けた言葉は、“『面白い』は個性と非常識の接点”である。僕の日常生活において、本当に面白いと思えることは全く違った視点、つまり他者の革新的な発見に魅せられた時だ。この言葉から、ある意味僕の個性は他者との違った視点を見出すこと、『非常識である』ことかもしれないと思った。僕自身、人と同じようなやり方、型にはまった概念が嫌いで、それが人とコミュニケーションをする上で様々な苦労に繋がっていた。それが理由で、僕の非常識な視点は僕自身が嫌っていたが、この講話の中で問われていた僕自身に贈る言葉は個性や経験から考えると、“『未』常識であれ”だと思う。」(高2)



「高橋さんは単に『探検家』として世界各地を巡っているだけなのではなく、若い頃から留学し色々な体験をして、他人にはない経験を積み重ねているのだとわかった。さらにそこから得た発見・知見を本にまとめることで人々に認められる功績をしっかり上げている人なのだとわかった。自分はこうしたいという思いを強く持っていることで、自分のすべきことが明確になり、また自分のすることにはっきりと自信が持てるのだと学んだ。私も、自分のこれからしたいことをはっきりとイメージして、自信を持って行動するようにしたい。」(高2)


「『迷ったら面白いと思うことを選べ』。この言葉が印象的でした。すべてがデータ化、数値化され合理的な判断、意味付け、効率が求められる傾向の昨今だからこそ新鮮ささえ感じられました。つい面白さよりもリスクを、興味よりも結果を考えてしまいがちですが『迷ったら面白いことを』という指針は自分の心に正直で、困難はあれど『やらなくて後悔』しないための最強の方法だと思いました。もう一つ印象的だったのは、やはり『自分の名言を作れ』です。私は読書で様々な多くの名言に出会ってきました。そこには当然心を打つ名言も含まれています。しかし自分の名言、はまだ一つしかありません。私の座右の銘にもあたるのは『想定外は想定内』。これが成功のための秘訣であり、想定内にするためにあらゆる努力と思考をする、というのが私のたった16年の人生ですがそこから成る軸であり『オリジナルの名言』でしょう。まだこんな名言では本にあるような他人の心を打つ力はないかもしれません。しかし、まずは“自分の心”を打つものを作れるよう邁進していきたいと思います。」(高1)


「必ずしも数字、結果、目に見える『すごいもの』だけが正しい選択、『幸せな選択』といえるわけではないということです。すぐに“一般的に”正しいのか、その選択は“異常”でないかに思考回路がいきがちですがそこで一つ“自分の心”という視点を入れることが大切だと学びました。選択の後にその道を歩むのは他人ではなく自分自身、そのことを考えながらこれからの選択をしていきたいです。」(高1)


「この講演を聞いて、『探検家』という仕事が思っていたよりも自分と身近な存在であることがわかった。高橋さんはロビンソン・クルーソーについて疑問を持ち、世界中を徹底的に調べ、それが『世界がわからないこと』だという結論を導き出していた。そこから本格的に始動し、見事目標に到達していた。たった1つのことを調べるためにそれほどの労力を割けるという部分に並々ならぬ覚悟があると感じ、自分のしたいことだからこそ初めてできるものだと分かった。」(高1)


「現代社会では人と比較しないで生活することがなかなか難しく、自分らしさというものがよく見えない状況になりがちだ。しかし、人と比較している段階では未知の発見は難しく、『極端』を狙っていくことがそのような発見のきっかけになるのだと気づけた。また、自分が何に興味があるのかということをじっくり考えることも、将来してて楽しい仕事を見つけるのに不可欠な要素なのだと感じた。」(高1)



生徒たちにとって、今後の人生の指針となる、大きな刺激をいただいた時間となりました。

髙橋さん、誠にありがとうございました。




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