高1国際探究「SDGs入門講座」を実施しました。
5月13日、高校1年生の総合的な探究の時間「国際探究」において、JICA東北 秋田デスク 国際協力推進員 野口 聡子 様をお招きし、「SDGs入門講座」を実施しました。
本校では、文部科学省スーパーグローバルハイスクール(SGH)ネットワーク参加校として、高1「総合的な探究の時間」において、「国際探究」と題して、SDGsを始めとしたグローバル課題の解決をテーマにした探究活動を行っています。今回はその初回の講座です。
講座では「持続可能な開発目標(SDGs)とはどのような理念に基づいているのか」、「ミレニアム開発目標(MDGs)からSDGsへの拡がりを見せた経緯とは」、「身のまわりの日常を振り返ることでSDGsを考えてみよう」などのお話をしていただきました。
講座を通して、SDGsで取り上げられている取り組みは、開発途上国に限った問題なのではなく、日本も含めた先進国や私たちの日常生活も含めた課題であるという認識をもつことができました。
講座の後には、生徒達から「フェアトレードという言葉は聞くが、特に推進されている国はどこか、また、どのような形で取り組まれているのか」、「ジェンダーは女性の問題というイメージが強いが、男性にとっての問題になっている事例はあるのか」などの質問が出されました。
講師の野口先生からは、ご自身の青年海外協力隊としてのご経験も交えていただきながら、丁寧で分かり易い説明がありました。
今日の講座で学んだことを生かしながら、SDGsについて少しずつ理解を深めながらよりよい探究活動ができるようにしていきたいと思います。
以下は、生徒による振り返りの一部です。
・「誰一人取り残さない」というキーワードが強く心に残った。これからの世界にとって、とても大切な目標だと思う。政府がSDGsという具体的な目標を掲げているからには私たちはそれを全力で実行すべきだと思うし、この学校はそのようなグローバルな問題を詳しく探究できる恵まれている場だと思うので、これからの未来を創っていく世代として積極的にニュースを見たり自ら調べたりして知識を深めていきたい。
・SDGsに興味を持っていたので日本の現状と世界の現状について知ることができとても面白かった。なぜ男女平等社会がなかなか進まないのかその背景にある日本の政治的背景や名残などが気になるので積極的に調べて行きたい。
・視野を広くして、世界レベルで物事を考えることが大切だと思いました。SDGsは、発展途上国だけでは解決することが難しく、全世界での協力が必要不可欠だと改めて思いました。貧困や飢餓などの問題は解決策がないと、いずれ日本を含む先進国にも大きな影響が出てくると思います。まずは、これからの探究活動を通してSDGsについての情報を深く知っていきたいです。各国ができること、そして自分が今できることを一つずつ積み重ね、この地球に住み続けられるようにしていきたいと強く思いました。
・私は、今の自分の状況を当たり前だと思わないことが大切だと思いました。今回の講話では、自分たちが普段使っているスマホや服などの製造の裏側やその問題についてさまざまなことを知ることができました。こういった各地の生活状況などを自分でももっと調べてみたいです。「当たり前のこと」に関心を持って、もっとたくさんの情報を知ることがほんとに大事だと考えました。
・男女平等や貧困をなくすことが世界的にとても重要だと思いましたが、自分が頑張るという意味で一番大切だと思ったことは、食品ロスをなくすことだと思いました。今日からでも始めることができ「苦手だけど食べてみよう」など少し意識するだけでも自分達の日常に大きな変化をもたらすと思ったからです。
・私はJICAの活動自体に興味を持ちました。発展途上国の方たちを助けるということに私はこれから少しでも募金などで関わっていきたいと思いました。
・政治関係での差別がいちばん酷いと先生はおっしゃっていましたが、高校生の僕たちにおいて一番大切なのは男女での社会的な差別だと思いました。あと2、3年後には社会に出る身としてジェンダー差別を少しでも抑えることができるように貢献していきたい。
・目標を実現するためには、口先だけでなく野心的な目標設定が大切だということがわかった。これから活動する時に参考にしたい。
・国や企業が前に立ってSDGsを進めてくれているが、大切なのは一人一人が取り組むということだと学んだ。「誰一人取り残さない」という言葉には社会的な経済格差やジェンダーの問題があり、声をあげられない人たちに気づくという課題があるように感じた。
・一番大切だと思ったことは、ただ、「なるほど」……と、聞くだけでなく、自分から問題点を考えたり、探して見たりすること。何故なら、ただ聞いただけではすぐに忘れてしまうことが多いから。しっかり考えながら聴くことが、学ぶうえで大切だと感じた。
・僕は国際機関の職員として海外で働くことに興味があり、将来の目標としています。そんな中で、近年世界中で注目が集まっているSDGsについて実際に海外で活動されてきた方のお話を聞くことは、自分の将来の選択肢や視野が広がりとても貴重な経験となりました。これから本格的に始まる探究活動では、今回学んだ、SDGsの核心となる部分について、自分でも見聞を広めながら、よりよい社会への方法を班員と協力して考え、発表していきたいです。
野口先生、どうもありがとうございました。