飛躍~さらなる高みへの挑戦~ 中2宿泊研修レポートVol.4
二日目の朝は、中川先生をお招きしての職業講話会から始まりました。
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中川先生は東京都生まれで、学生時代は医療の道を目指して秋田で学び、以来、現在に至るまで秋田で生活していらっしゃいます。現在は、大曲厚生医療センターの呼吸器外科にお勤めです。
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中川先生は、ご専門の医療に関連させながら、様々なお話をお聞かせくださいました。「がんは、なぜできるのか」「現在、呼吸器系のがん治療はどのように行われているのか」「呼吸器外科の医療現場はどんな様子なのか」…。
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「チーム医療である外科医という仕事に求められるリーダー性」「様々な出会いの中で、感銘を受けた出会いや言葉にはどのようなものがあったか」「なぜ、喫煙は身体に害を及ぼすのか」…。
「職業講話」というタイトルでしたが、中川先生は、もっと大きな「よく生きる」というテーマについて、様々な例をあげてわたしたちにお話ししてくださいました。
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その中でも、先生が最も伝えたいこととしてわたしたちにお示しくださったのは「Vision(ビジョン)をもつことの大切さ」でした。
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『ノーベル賞受賞者の山中教授は、アメリカで研究をなさっていた若い頃、ご自身の先生から、愛車VW(フォルクスワーゲン)になぞらえて「仕事で最も大切なのはVWである。つまり、VはVision(ビジョン)、WはWork Hard(ワークハード=懸命に仕事に打ち込むこと)である」の教えを受けたそうです。ただ何となくがんばる、努力するというのではなく、しっかりとしたビジョン、つまり「何のために」「何を目指して」を意識して努力することが大切だ、という教えです。私はこのエピソードに、とても感銘を受けました。』
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『現在、私は私の働いている職場での目標=ビジョンをもっています。そのビジョンは、自分が勤めるであろう10年間くらいの中で達成させたいと思っているし、実際、ビジョンの達成に向けて手応えを感じています。あなたは一生懸命勉強をしているとき、単に「いい点数がとりたい」じゃなく、その先の目標をもっていますか。人は、こうなりたいという目標をもったときに、真に力を発揮できるのではないでしょうか。』
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講話の後の質問コーナーでは、わたしたちの質問に丁寧に答えてくださいました。
中川先生からいただいたたくさんの教えを胸に、自分の Vision をしっかりともって生きる人間になりたいと感じさせられた講話会でした。
中川先生、本当にありがとうございました。